市原英明
日本では千年以上も前から海藻が食べられてきました。日本料理の定番で、毎年約100億本が生産されています。この研究では、脂肪肝細胞とマウスモデルを用いて、海藻エキスの脂肪代謝への影響を調べました。その結果、海藻エキスはナイルレッド陽性細胞の数を有意に減少させることが示されました。さらに、海藻エキスの投与により、脂肪肝細胞モデルのコレステロールとトリグリセリドのレベルが有意に減少しました。脂肪肝マウスモデルを用いてin vivo実験を実施しました。脂肪肝マウスに海藻エキスを与えると、体重だけでなく腹腔内脂肪と肝臓の重量も減少しました。オイルレッドOで染色した肝臓組織切片の顕微鏡写真から、海藻エキス群では陽性細胞が有意に減少していました。定量したところ、肝臓の総コレステロールとトリグリセリドのレベルが有意に減少しました。