安光龍雄、工藤康弘、野川春雄
2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されるにあたり、日本では多くのオリンピックムーブメントが展開されている。オリンピックムーブメントとして2003年にオランダで発足した「オリンピックムーブスプロジェクト」が、日本でも2015年から展開されているが、世界各国のプロジェクトの活動実態や日本の現状について報告した研究は少ない。本研究では、各国で展開されているオリンピックムーブスプロジェクトの内容と、日本におけるオリンピックムーブスの現状、そして既存のプログラムをどのように強化していくかについて述べる。オランダ、ベルギー、韓国では、オリンピックムーブスプログラムにおいて、全国から10代の若者が有名競技場に集まる大規模なスポーツイベントが開催されている。一方、日本ではレクリエーション的な性格を持ち、中学校単位でのイベントに限定されている。このオリンピックムーブメントの側面が、日本のオリンピックレガシーとして多くの中学校で継続されることを願う。