タニヤ・アン・マッケンジー、リー・ヘリントン、レナード・ファンク、イアン・ホーリー、アン・クールズ
目的:ゴルファーの肩の回転はバックスイングの長さを決定し、クラブヘッドスピードやボールの飛距離に影響を与えると考えられています。アスリートの場合、利き肩の肩内旋が反対側に比べて低下することが確認されており、肩の負傷リスクの増加と関連しています。ゴルファーは対照群と比較して両側の回転可動域が大きく、利き肩と非利き肩/リード肩の間で回転可動域に独特のパターンを示すという仮説が立てられました。本研究の目的は、男性エリートゴルファーと男性非アスリート対照群の間で肩の回転可動域を比較することです。方法: ヨーロピアンチャレンジツアーに参加する男性ゴルファー45名と非アスリート対照群ボランティア36名が本研究の包含基準を満たしています。被験者が仰向けになっている状態で、傾斜計を使用して受動的な肩の回転範囲を測定しました。結果: ゴルファーの肩は、全回転弧 (利き手側 Δ15.30°、非利き手/リード側 Δ21.98°、p=0.01) および外旋 (利き手側 Δ7.94°、非利き手/リード側 Δ11.04°、p=0.01) において対照群よりも有意に広い回転範囲を持っています。ゴルファーでは、肩の全回転弧 (p=0.48)、内旋 (p=0.52)、または外旋 (p=0.54) において左右の比較で差はありません。結論: ゴルファーの肩は、全回転弧および外旋において対照群よりも有意に広い範囲を持っていますが、この研究のプロゴルファーは、左右間で肩の回転に独特のパターンを持っていることは確認されませんでした。この研究は、左右の比較を使用して健康なエリートプロゴルファーの肩の回転範囲をスクリーニングすることを推奨しています。全体的な回転範囲の損失という文脈で、両側で独特の範囲の損失が認められる場合、スイング技術の有効性に影響を及ぼし、怪我のリスクを示唆する可能性があります。