広瀬 憲一
我々は、上級女子サッカー選手のための効果的なフィットネストレーニング戦略を開発するために有用なパラメータを特定することを目的とした。そこで、女子サッカー選手の方向転換パフォーマンス(CODp)、スプリント速度、筋力、人体計測データを調べ、男子サッカー選手に適用した同様のテストの結果と比較した。日本のトップリーグに所属する女子サッカー選手33名と男子サッカー選手40名が調査対象となった。エリート選手と準エリート選手の違いやポジションの違いを評価し、運動パフォーマンスと人体計測パラメータ間の単純相関係数を分析した。その結果、男子エリート選手と女子エリート選手は、準エリート選手よりもCODpと筋力が優れていた。ポジションに関係なく、男子エリート選手は準エリート選手よりもスプリント速度が高かった(p<0.01)。しかし、女子選手では、スプリント速度はポジションに依存していた。スプリント速度の効果サイズには、女性のフォワード(FW)とミッドフィールダー(MF)(d=0.85)とディフェンダー(DF)(d=1.00)(FW