ピン・リー
漢方薬の処方である唐神処方(TSF)は、糖尿病性腎疾患のヒトおよび動物の脂質代謝を改善します。しかし、TSFの非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)に対する効果とメカニズムは不明のままです。オートファジーの活性化は、NAFLDを改善する潜在的なメカニズムであると思われます。本研究では、TSFの脂肪肝に対する治療効果を調べ、その効果がオートファジーの活性化に関連しているかどうかを検討しました。ここでは、TSF治療により、高脂肪食(HFD)およびメチオニンコリン欠乏食(MCDD)を摂取したマウスの両方で脂肪肝が有意に軽減されることを示しました。一方、TSFは、パルミチン酸(PA)刺激HepG2細胞およびマウスの初代培養肝細胞における脂質蓄積を減少させました。さらに、TSFはサーチュイン1(SIRT1)発現を増加させ、生体内でのオートファジー活性化を促進しました。 TSF は PA による SIRT1 発現と SIRT1 依存性オートファジーの抑制も改善し、in vitro での細胞内脂質蓄積を軽減しました。さらに、TSF は SIRT1 発現を増加させ、アデノシン一リン酸活性化プロテインキナーゼ (AMPK) 依存的にオートファジーを誘導しました。さらに、SIRT1 ノックダウンにより、TSF のオートファジー誘導効果と脂質低下効果が消失しました。結論として、TSF は AMPK/SIRT1 経路を介したオートファジーを誘導することで、脂質蓄積と肝脂肪変性症を改善しました。