法医学毒物学および薬理学ジャーナル

家庭のシンクの排水口からの硫化水素による死亡

ビームラジ・ラムー、メガ・ガーグ、C・クリントン・フレイジー三世、ダイアン・C・ピーターソン、ウッタム・ガーグ、ロバート・ピータク、メアリー・H・ダドリー

 家庭のシンクの排水口からの硫化水素による死亡

44歳の白人の喘息女性の症例が報告されている。この女性は台所の流しの排水口の詰まりを取り除こうとして死亡した。住居から「下水ガス」の強い臭いが検出された。剖検では、大脳半球の灰白質が暗灰緑色に変色しており、これは硫化水素への曝露を示唆するものであった。毒物学的薬物スクリーニングでは、アンフェタミン、カンナビノイド、エタノールの存在が検出された。大腿血中のチオ硫酸塩濃度は15.5 µg/mL、スルフヘモグロビン濃度は6.3%であった。尿中のチオ硫酸塩は9.4 mg/gクレアチニンと判定された。死因は硫化水素中毒の結果であり、メタンフェタミン乱用と喘息が寄与因子であると判断された。