国際心臓血管研究ジャーナル

ファブリー病における複雑な血管障害：重篤な下肢虚血と深部静脈血栓症を併発した稀な症例

ダニエル・ロブ、デボラ・カレトワ、ルボル・ゴラン、デビッド・ルッカ、アレス・リンハート

ファブリー病における複雑な血管障害：重篤な下肢虚血と深部静脈血栓症を併発した稀な症例

ファブリー病（FD）は、リソソーム酵素α-ガラクトシダーゼAの欠損によって引き起こされるX連鎖性スフィンゴ糖脂質代謝障害である。この結果、広範囲の細胞に糖脂質が徐々に蓄積する。古典的なタイプのFDの男性は、皮膚病変（被角血管腫）、発汗減少、神経障害性疼痛、心筋症、腎機能障害、および早期脳血管合併症を患う。我々は、下肢の重篤な虚血および深部静脈血栓症を呈した63歳男性ファブリー病患者の珍しい症例を報告する。この珍しい症例に基づいて、ファブリー病患者の静脈系障害および末梢動脈疾患に関する現在のデータと知識のギャップ、ならびに「血管脆弱性」の問題について考察する。