レダ・B・バスタウェシー、ハムザ・M・カビル、アーメド・M・ラムジー、モハメド・M・アリ、モスタファ・A・エルシャハト*
背景:冠動脈疾患(CAD)患者において、急性冠動脈イベント世界登録(GRACE)リスクスコア(GRS)および心筋梗塞における血栓溶解(TIMI)リスク指数(TRI)の予後価値が報告されている。我々は、非ST部分上昇型急性冠症候群(NSTE-ACS)患者におけるGRS、TRI、およびSYNTAXスコア(SS)で評価したCADの重症度との関係を評価することを目的とした。
目的:本研究の目的は、シンタックススコアを用いて、NSTE-ACS患者の冠動脈疾患の範囲と重症度を予測する上でGRACEリスクスコアとTIMIリスク指標を比較することである。
方法: NSTE-ACS で国立心臓研究所 CCU に入院し、冠動脈造影検査を受けた患者 100 名が対象となった。冠動脈バイパス手術歴のある患者、GRS および TRI を計算するためのデータが欠落している患者、収縮期血圧 (SBP) が 180 mmHg を超える、または拡張期血圧 (DBP) が 110 mmHg を超える患者は研究から除外した。GRS および TRI は、入院時に指定された変数を使用して計算された。CAD の重症度は SS を使用して評価した。患者は、GRS スコアに応じて低リスク群 (GRS<109)、中リスク群 (GRS 109-140)、高リスク群 (GRS>140) に分けられ、TRI スコアに応じてグループ 1 (TRI 0-2)、グループ 2 (TRI 3-4)、グループ 3 (TRI 5-7) に分けられた。 GRS、TRI、SSの関係についてはピアソン相関分析を使用しました。
結果: GRACEスコアとTRIスコアおよびSSの間にはそれぞれ有意な相関関係が認められた(r=0.551、p<0.001)(r=0.309、p=0.046)。CADの程度を予測する曲線下面積には有意差は認められなかった(p=0.185)。ただし、GRACEスコアはSSとの相関関係でより高い有意性を示した。
結論: ACS患者のCADの重症度を予測する上で、GRSはTRIよりもSSと関連している。