生物多様性管理と林業ジャーナル

マレーシアのアンパン森林保護区における地上バイオマス推定のための相対成長方程式の開発

ナフィサ・ハリドとジュアゼル・リサール・アブドゥル・ハミド

熱帯林の炭素隔離量を評価するためには、地上部バイオマスの正確な推定が極めて重要である。この地域では既にさまざまな相対成長方程式が開発されているが、サイト固有の相対成長方程式が地上部バイオマス推定の精度を改善できるという点について、研究者の間で意見が一致しているところはほとんどない。本研究の目的は、胸高幹径と樹高パラメータを用いた新しいサイト固有の相対成長方程式を開発することである。アンパン森林保護区では、胸高幹径が30cmを超える25種の樹木計96本が測定された。基準相対成長法を用いた96本の樹木の地上部バイオマス推定総量は383.714トンであったのに対し、新たに開発した方程式を用いた地上部バイオマス推定総量は380.202トンで、その差はわずか0.9%であった。結果は、決定係数（R ²）値が0.985と良好であることを示した。本研究の結果、以前に開発された方程式と比較して推定精度も大幅に向上した。開発された方程式に樹高を含めることは、推定に有効であることが証明されている。