パメラ・ディ・ジョバンニ、ジュゼッペ・ディ・マルティーノ、トニア・ガルザレラ、フェルディナンド・ロマーノ、トンマーゾ・スタニシア
要約 目的:本研究の目的は、2009年から2013年にイタリアのアブルッツォ州で発生した母体アウトカムと関連リスク要因を評価することである。方法:本研究では、2009年から2013年にイタリアのアブルッツォ州で実施されたすべての出産を検討した。データはすべての退院記録から収集された。単変量ロジスティック回帰分析を実施し、各合併症の粗オッズ比を計算した。後方選択による段階的多重ロジスティック回帰モデルを実施し、最も頻度の高いアウトカムの予測因子を特定した。結果:57,260件の出産が分析された。重篤な合併症は全出産の0.9%で発生した。最も頻度の高い合併症は「重度の出血」、「子宮摘出」、「子宮破裂」および「重度の妊娠中毒症/子癇」であった。悪性癌(OR=55.76)、凝固障害(OR=37.21)、急性肺疾患(OR=29.75)、前置胎盤(OR=26.51)、帝王切開(OR=3.24)、年齢(OR=1.08)は、子宮摘出のリスク上昇と関連していた。貧血(OR=14.64)、凝固障害(OR=10.31)、心疾患(OR=12.74)、妊娠高血圧症候群(OR=2.66)、重症子癇前症/子癇(OR=2.78)、前置胎盤(OR=9.42)、多胎妊娠(OR=3.69)は重度の出血と関連していた。血小板減少症(OR=26.04)および糖尿病(OR=5.05)は子宮破裂と関連していた。過体重または肥満 (OR=25.88) および妊娠中の心血管疾患 (OR=25.85) は子癇前症と関連していた。結論: 母体の併存疾患は合併症のリスク増加と関連しており、医療制度に多大なコストをもたらす可能性がある。