郡司 YP、ハルナ T、浦上 D
商格子に基づく因果集合と非因果集合
ここでは、格子を用いて内部から見た時空を因果集合として記述し、商格子を因果履歴として記述する。この記述は一般相対論および量子論と整合的であることが示される。特に、測定が因果集合に与える影響を考慮し、因果集合と履歴の相互作用を定義する。因果集合から因果履歴への遷移およびその逆は、どちらもカテゴリ理論で定義されており、それらは随伴であることが示される。この随伴は相対的因果集合の考え方につながり、因果集合と履歴の進化と重ね合わせをもたらす。重ね合わせられた因果集合は、コンパクトな区間を備えた双連続なポセットであることが示される。相対的因果集合には、自己埋め込みの操作も備わっている。因果集合は、自己埋め込みにより、退化した分配格子に継続的に変換される。因果集合内の非因果集合を基礎となるヒルベルト空間のテンソル積に変換できる場合、分配格子は量子論と一致する複合状態のユニタリー発展を明らかにする。