多田彩子、伊藤ゆみ、永井夏美、中村佳奈子、野原霧子、佐川正
研究の背景: 最近の研究で、HPV 自己サンプル採取は効果的なツールであることが示されていますが、若い女性が検査を受けない理由は述べられていません。私たちの研究は、HPV 自己サンプル採取を希望する、または希望しない若い女性の認識を明らかにし、検査の利用を増やすための問題を議論することです。
方法: 2018 年 7 月 1 日から 2018 年 9 月 30 日までの間に、A 市で 2 回の郵送調査を実施しました。A 市は私たちと共同で自己サンプル採取の試験を実施しました。私たちの研究対象グループは、前年に子宮頸がん検診を受けていなかった 25 歳から 29 歳の女性 837 人のうち、記入済みのアンケートに返送した 101 人でした。アンケート 1 では、女性が自己サンプル採取を希望するかどうか、およびその理由について質問しました。アンケート 2 では、キットを使用する意思があるかどうかを尋ねました。
結果:自己検体採取を希望する若年女性はわずか9.8%であった。質問票1では、希望する理由として「市が無料で自己検体採取を支援している」、「自分の時間にできる」、「HPVワクチンを接種したことがない」が特徴的であった。一方、希望しない理由としては「症状がない」、「自分で検査をするのは不安」が挙げられた。質問票2では、自己検体を実施した女性の多くが肯定的な感想を抱いていた。自己検体採取に対する認知度は全体的に低かった。
結論:自己検診を希望しない若年女性は、自己検診の診断精度に不安を抱いている傾向があることが明らかになった。その理由として、子宮頸がん検診に関する一般的な知識の欠如や自己検診の認知度の低さが挙げられた。そのため、国や地方自治体は、より多くの若年女性がためらうことなく子宮頸がん検診や自己検診を受けられるよう、ピアサポートプログラムや無料の自己検診システムの導入を支援することを提案する。