アル・モアタセム・アル・ママリ
背景 さまざまな研究により、うつ病は一般人口よりも皮膚疾患患者に多くみられることが示唆されています。この主題を扱った研究のほとんどは、欧米の人口を対象としています。
目的
本研究の目的は、皮膚疾患患者におけるうつ症状の有病率を推定し、うつ症状に関連する臨床的・人口統計学的因子を解明することであった。
方法
マスカットの皮膚科クリニックに通う患者を無作為に抽出し、横断的分析研究を実施しました。患者健康質問票-9 (PHQ-9) を使用して、うつ症状をスクリーニングしました。ロジスティック回帰モデルを使用して、調整済みおよび未調整のオッズ比 (OR) を調べました。
結果
この研究には合計 260 人の患者が参加し、回答率は 81% でした。うつ病症状の有病率は 24% でした。回帰分析によると、うつ病の家族歴、併存疾患、外用薬またはイソトレチノインによる治療は、うつ病の有意な予測因子でした (それぞれ、OR = 9.41、95% 信頼区間 [CI]: 2.27~39.05、P = 0.002、OR = 2.0、95% CI: 1.2~3.21、P = 0.05、OR = 2.28、95% CI: 1.09~4.76、P = 0.028、OR = 2.78、95% CI: 1.08~7.19、P = 0.035)。
結論
この研究は、オマーンの皮膚疾患患者、特にうつ病の家族歴や併存疾患を持つ患者、特定の皮膚科薬を使用している患者に、うつ病の症状がよく見られることを示しています。皮膚科クリニックに通う患者を対象にうつ病のスクリーニングを行うことは、うつ病患者を発見し、迅速に治療するために不可欠です。
略歴:
アル・モアタセム・アル・ママリは、2014年にオマーンのスルタン・カブース大学(SQU)の医学部を卒業し、その後オマーンのオマーン医療専門委員会(OMSB)の精神科レジデンシー プログラムに参加しました。現在はレジデンシー 3 年目で、副チーフレジデントを務めています。
第32回国際精神・行動健康会議、2020年4月22日〜23日
抄録引用:
アル・モアタセム・アル・ママリ、「オマーン・マスカットの三次医療皮膚科クリニックの受診者におけるうつ症状の有病率と予測因子」、メンタルヘルス会議 2020、第 32 回国際精神行動健康会議、2020 年 4 月 22 日〜23 日