歯の健康: 現在の研究

慢性歯周炎における単純ヘルペスウイルス 1 型および 2 型: 有病率と臨床パラメータとの関連性

エイリーニ・チャツォポロウ1、マリア・トリアンティ、ガリノス・ファノラキス、クサンティッピ・デレカ

目的 歯周病における細菌性プラークの役割は十分に確立されているが、いくつかの研究では、歯周病の発症と進行におけるヘルペスウイルスの可能性のある役割が報告されている。本研究の目的は、慢性歯周炎患者と健常者における単純ヘルペスウイルス1型と2型（HSV-1とHSV-2）の有病率を調べ、ウイルスの存在と臨床パラメータを関連付けることである。 方法 慢性歯周炎患者26名（CP群）と健常者11名（H群）から歯肉縁下プラークサンプルを採取した。CP患者からは、臼歯の近心部位から1つのプールサンプル、最も深いポケットから1つのサンプル、および歯肉炎部位から1つのサンプルを収集した。各H被験者は、臼歯の近心部位から1つのプールサンプルを提供した。両グループの臨床パラメータを記録した。ウイルス検出にはネステッドPCRを採用した。グループ間のウイルス検出頻度の比較にはカイ二乗検定を使用し、臨床パラメータの差はt検定で評価した。結果 HSV-1はCP被験者の42.3%、H被験者の27.3%で検出された(p>0.05)。HSV-2はCP参加者の30.8%、H参加者の18.2%で検出された(p>0.05)。サンプル採取部位に関しては、両ウイルスの検出頻度はCPとHのプールサンプル間、およびCPグループ内の最も深いポケットと歯肉炎部位間で同様であった。HSV-1は歯周ポケットの深さと逆相関していた(p=0.012)。HSV-2はどの臨床パラメータとも関連がなかった。結論 これらの結果は、慢性歯周炎の病因におけるHSV-1およびHSV-2の可能性のある役割を支持するものではない。