シェン・ハイジュン
外部電場下における六角形グラフェンの幾何学的変形と電子構造
QMD (量子分子動力学)法とB3LYP/6-31G*レベルのDFT (密度関数理論)法を用いて、外部電場下における六方グラフェンの形状変形、破損、電子構造を調査した。グラフェンの電気誘起変形、分極電荷分布、双極子モーメント、FMO (フロンティア分子軌道)に対する電場方向の影響を検討した。アームチェア方向電場下の方がジグザグ方向電場下よりもグラフェンに電気誘起変形と破損が生じやすいこと、外部電場下ではグラフェンの化学的安定性が悪化するが、同じ電場強度ではジグザグ電場下のグラフェンの方がアームチェア電場下よりも化学的安定性が優れていること、電場下では化学的に活性な部位がグラフェンの両端に移動し、それぞれ外部電位が最高と最低となることがわかった。