電気工学および電子技術ジャーナル

グローバル生産戦略のための先進TPSの開発：インテリジェンスオペレータ向けV-MICS-VMの提案と実証

酒井 宏久

世界同時高品質保証などグローバル生産展開を実現するためには、生産設備の高信頼性確保が課題となっている。海外工場の拡大に伴い、生産設備の高精度化と維持管理には、オペレータの知能化が不可欠である。筆者らは、グローバル生産における高品質保証を実現するグローバル生産技術・管理モデルとしてAdvanced TPSを明らかにした。さらに、Advanced TPSに寄与する新たな人中心の原理として、(i)基礎技能習得(-FSA)、(ii)設備知識習得(-EKA)、(iii)予防保全習得(-PMA)の3要素からなるビジュアルマニュアルを活用したV-MICS-VM(Virtual - Maintenance Innovated Computer System - using Visual Manual)を提案している。具体的には、全世界で同時に配布・活用できるビジュアルマニュアルを開発し、国内外のトヨタ工場でその有効性を検証した。